複数の資料を受け取ると、どれも大事に見えて、開く順番を決めないまま読み始めることがあります。最初の資料を少し読んでから別の資料へ移り、また元に戻ると、内容を比べる前に「いま何を見ていたのか」が曖昧になりがちです。
そんなときは、要点をまとめる前に、読む順番だけを二行で決めるメモを作ります。この記事では、資料の中身を評価する前に、最初に開くものと次に見るものを分けて残す方法を紹介します。
このメモで決めるのは、結論ではなく入口
読む順番メモは、資料の優劣や採用可否を決めるものではありません。まだ中身を十分に読んでいない段階で、どの資料から見始めるかを迷わないようにするための入口です。
そのため、細かい感想や判断は入れません。「先に見る資料」と「次に見る資料」だけを置き、比較や確認は読み始めたあとに分けます。入口と判断を混ぜないほうが、あとで読み直したときにも役割が分かりやすくなります。
二行の型は「先に見る」と「次に見る」にする
メモの形は、次の二行だけで足ります。
先に見る:資料名/見る場所/理由
次に見る:資料名/見る場所/理由
資料名だけを書くと、似た名前のファイルがあるときに迷いやすくなります。ページ、見出し、シート名、添付名など、開いたあとに見つけやすい場所も添えます。
理由は短くてかまいません。「全体像をつかむため」「数字の前提を確認するため」「変更点だけ見るため」のように、自分がその資料を先に開く理由を一つだけ書きます。
最初の一行は、全体が見える資料にする
最初に読む資料は、細部が多いものより、全体の位置づけが分かるものを選ぶと扱いやすくなります。案内文、概要ページ、目次、変更点の一覧などがあれば、そこから開く候補になります。
全体像が分かる資料がない場合は、受け取った順番やファイル名の新しさだけで決めず、いま自分が確認したいことに近い資料を一つ選びます。迷ったまま全部を開くより、最初の入口を仮に決めてから読むほうが、見返す順番を残しやすくなります。
二行目には、比べる相手を置く
次に見る資料には、一行目を読んだあとに比べたい相手を置きます。概要を先に読むなら、二行目は詳細資料や表。変更点を先に読むなら、二行目は前の版や補足資料のように、役割が違うものを選びます。
ここでも、読む資料を増やしすぎないことが大切です。三つ目以降がある場合は、まず二行を読んだあとに追加します。最初から全部の順番を作ろうとすると、読む前の整理に時間を使いすぎることがあります。
以下は架空の例です
先に見る:説明資料_概要/1ページ目/全体像をつかむ
次に見る:補足表_変更点/B列/修正された項目だけ確認する
この例では、資料の内容をまとめず、読む入口だけを残しています。先に概要を見てから、次に変更点の表を見る流れにすると、細部へ入る前に何を比べるのかが見えやすくなります。
実際に使うときは、資料名や場所の書き方を、自分があとで探せる表現にします。共有方法や情報の扱いに決まりがある場合は、その決まりに合わせ、正式な記録や確認手順の代わりにしないようにします。
二行を書いたら、足しすぎていないか見る
メモを書いたあとに確認するのは、次の三つだけです。
- 資料の判断や感想を入れていないか
- 資料名と見る場所があとで分かるか
- 一行目と二行目の役割が違っているか
この三つがそろっていれば、読む前のメモとしては十分です。きれいな一覧にするより、最初に開く資料と次に比べる資料が分かることを優先します。
読む順番を決めてから、中身を見始める
資料を受け取った直後に迷いやすいときは、内容を比べる前に「先に見る」と「次に見る」の二行だけを書きます。読む入口を先に決めることで、複数の資料を行き来する前に、見始める順番を小さく固定できます。
このメモは、資料を早く読み切ることや正しい判断を保証するものではありません。目的は、最初に開く資料と次に比べる資料を分け、読み始める前の迷いを少し減らすことです。