借りた物を返したいとき、「玄関に置いておくね」「今から持っていくね」と先に決めて送ると、相手が受け取りにくい場合があります。返す意思は伝えたいけれど、相手の予定や置いてよい場所までは決めつけたくない場面です。
そんなときは、返したい物を先に示し、置き場所や受け取り方を相手が選べる形で尋ねると、短い連絡でも押しつけにくくなります。この記事では、借りた物を返すときに使える基本形と、場面別の例文を紹介します。
先に決めるのは「返す物」だけにする
返却の連絡では、「何を返すのか」はこちらで明確にできます。一方で、「どこに置くか」「いつなら受け取りやすいか」は、相手の都合に関わる部分です。
そのため、最初の文面では次の3つを分けると整理しやすくなります。
- 返す物:本、傘、充電器など、何を返したいか
- こちらができる方法:持って行く、近くで渡す、指定場所に置くなど
- 相手が選べる余地:別の場所や日がよければ教えてもらう
基本形は、次のように短くまとめられます。
借りていた本を返したいです。近くへ行く予定があるので、受け取りやすい場所があれば教えてください。別の日のほうがよければ、それでも大丈夫です。
「どこに置いておけばいい?」とだけ聞くより、何を返す連絡なのか、こちらがどう動けるのかが見えます。相手がすぐ決められない場合の選択肢も残せます。
置き場所を聞くときの短い言い方
置き場所を尋ねる文では、相手の家や勤務先などの細かい情報を求めすぎないようにします。必要なのは、こちらが勝手に置かないための確認です。
たとえば、次のような言い方にできます。
- 置いてよい場所があれば教えてください
- 直接渡すほうがよければ、その形にします
- 今日は難しければ、別の日に返します
- 受け取りやすい方法があれば、それに合わせます
住所や詳しい予定を聞く必要がない場合は、「どこにいる?」「何時に帰る?」まで広げず、置き場所や受け取り方だけを尋ねます。
場面別に使える返却メッセージ例
以下は架空の例文です。実際の関係性、返す物、相手との普段の言葉遣いに合わせて調整してください。
1. 借りていた本を返す
借りていた本を返したいです。明日近くへ行くので、置いてよい場所があれば教えてください。直接渡すほうがよければ、別の日でも大丈夫です。
利用場面:相手の近くへ行く予定があり、返却だけを済ませたいとき。
注意点:「玄関に置いておくね」と決めず、置いてよいかを先に確認します。
2. 傘や小物を返す
この前借りた傘を返したいです。急ぎでなければ、次に会うときに持って行きます。早めがよければ、受け取りやすい方法を教えてください。
利用場面:すぐ返す方法と、次に会うときに返す方法のどちらも選べるとき。
注意点:相手が困っていると決めつけず、必要な早さを相手に選んでもらいます。
3. 家の前などに置いてよいか確認する
借りていた袋を今日返せそうです。もし置いてよい場所があれば、そこに置きます。直接受け取りたい場合や今日は難しい場合は、別の日にします。
利用場面:対面でなくても返せそうだが、置き場所の確認が必要なとき。
注意点:置き場所は相手が指定した範囲だけにします。人目につきやすい物や大切な物なら、無理に置き配の形にしません。
4. 共通の場所で渡したい
借りていた充電器を返したいです。駅の近くで渡す形なら行けますが、別の受け取り方のほうがよければ教えてください。
利用場面:自宅などの詳しい場所を聞かず、共通で使いやすい場所を候補にしたいとき。
注意点:候補を出す場合も、その場所に決定したように書かず、相手が変えられる余地を残します。
5. 返すのが遅くなったとき
借りていたものをまだ返せておらず、遅くなってすみません。今週中に返したいので、受け取りやすい日や方法があれば教えてください。急ぎでなければ次に会うときでも大丈夫です。
利用場面:返却が遅れていて、まず謝意と返す意思を伝えたいとき。
注意点:遅れた理由を長く説明するより、これからどう返すかを短く確認します。
6. 相手が忙しそうなとき
借りていた本を返したいです。直接会うのが難しければ、置いてよい場所を教えてもらえればそこに置きます。無理に今日でなくても大丈夫です。
利用場面:相手に受け渡しの時間を取らせたくないとき。
注意点:「忙しいと思うので」と決めつける必要はありません。直接会う方法と、置く方法のどちらも選べる形にします。
避けたい書き方
置き場所を勝手に決める
今日、玄関前に置いておきます。
相手がその場所を使いたくない場合や、物を外に置きたくない場合があります。「置いてよい場所があれば教えてください」と確認してから動きます。
相手の予定を細かく聞きすぎる
今日は何時に帰りますか。どこにいますか。
返却のために必要なのは、受け取り方の確認です。詳しい居場所や予定を聞かなくても済むなら、「受け取りやすい方法を教えてください」と範囲を小さくします。
返す方法を一つだけにする
今日しか行けないので、置いておきます。
こちらの都合がある場合でも、相手が受け取りにくい形を前提にしないようにします。別の日、直接渡す、置いてよい場所を聞くなど、実際に対応できる選択肢を一つ添えます。
送る前に確認したいこと
- 返す物がはっきり書かれているか
- 置くことを前提にせず、置いてよいかを尋ねているか
- 直接渡す、別の日にするなど、相手が選べる余地があるか
- 相手の予定、居場所、気持ちを決めつけていないか
- 必要以上に個人情報を聞く文になっていないか
短い連絡で十分ですが、「返したいです」だけで終えると、相手が次に何を返せばよいか迷うことがあります。物名と返し方の候補を一緒に置くと、やり取りを少なくできます。
まとめ
借りた物を返す連絡では、「返すこと」と「置き場所を決めること」を分けて考えます。返す物はこちらで明確にし、置き場所や受け取り方は相手が選べる形で尋ねます。
迷ったときは、「借りていた○○を返したいです。置いてよい場所や受け取りやすい方法があれば教えてください。別の日のほうがよければ、それでも大丈夫です」を基本形にして、実際の状況に合わせて短く調整してください。